生活保護の金額(最低生活費)の考え方

制度・相談先の確認日:2026年10月7日更新日:2026年10月9日

まず結論

  • 支給されるのは「最低生活費」から収入を差し引いた差額です。収入があれば、その分は少なくなります。
  • 最低生活費は、住んでいる地域(級地)、世帯の人数、年齢などで変わります。家賃(住宅扶助)は生活扶助とは別に計算されます。
  • 国の例示では、高齢者単身世帯(68歳)の生活扶助は東京都区部等77,980円、地方郡部等69,950円です(令和8年10月1日現在)。あなたの世帯の額ではありません。
  • 2026年10月から1年間、生活扶助の特例加算が1人当たり月額2,500円になりました。前の基準額を保障する措置などにより、支給額が変わらない世帯もあります。
  • 自分の世帯の額は、福祉事務所(市区町村などの生活保護の窓口)で確認してください。

生活保護の金額は、世帯ごとに「最低生活費」を計算し、収入との差額を支給する仕組みです。この記事の金額はすべて国の資料にある例示で、あなたの世帯の受給額ではありません。

今すぐ確認すること

  • 住んでいる市区町村の級地(地域の区分)を確認する。
  • 世帯の人数と、それぞれの年齢を整理する。
  • 毎月の収入(給料・年金・手当・仕送りなど)を書き出す。
  • 家賃・地代の額を確認する(住宅扶助は生活扶助とは別に計算されます)。
  • 正確な額は福祉事務所で確認する。この記事の例示額は判定ではありません。

支給額の決まり方

最低生活費と収入を比べ、収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます(出典:厚生労働省「生活保護制度(厚生労働省 政策について>生活保護・福祉一般)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

最低生活費は、厚生労働大臣が定める基準で計算します。基準は、年齢別、性別、世帯構成別、所在地域別などの事情を考えて定めることになっています(法8条)(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。そのため、同じ人数の世帯でも、住んでいる地域や年齢によって額が変わります(出典:厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

最低生活費の内訳

厚生労働省の資料では、最低生活費は次のAからFを合計したものです(出典:厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

区分内容
A 生活扶助基準第1類+第2類+特例加算(1人当たり月額2,500円)+経過的加算
B 加算額障害者加算、母子世帯等の加算、児童養育加算など
C 住宅扶助基準実際に支払っている家賃・地代(上限あり)
D 教育扶助基準・高等学校等就学費子どもの学校にかかる費用
E 介護扶助基準介護サービスの費用
F 医療扶助基準医療の費用

医療扶助と介護扶助は、費用が医療機関や介護事業者へ直接支払われ、本人負担はありません(出典:厚生労働省「生活保護制度(厚生労働省 政策について>生活保護・福祉一般)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

生活扶助の計算の仕組み

生活扶助は、日常の生活費にあたる部分です。次の組み合わせで計算します(出典:厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

第1類の額の例(月額・単位は円)は次のとおりです(出典:厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

年齢1級地-11級地-22級地-12級地-23級地-13級地-2
20〜40歳46,93045,52043,64041,76041,29038,950
75歳〜39,89038,69037,10035,50035,10033,110
  • 第1類の合計にかける逓減率:1人1.0000、2人0.8700、3人0.7500、4人0.6600、5人0.5900、6人0.5800
  • 第2類(世帯の人数別):1人27,790円、2人38,060円、3人44,730円、4人48,900円、5人49,180円(資料の表では、6区分の級地すべて同額)

経過的加算や、減額にならないよう前の基準額を保障する措置(従前額保障)もあるため(出典:厚生労働省(社会保障審議会生活保護基準部会資料)「令和8年度生活扶助基準の見直しについて(第55回社会保障審議会生活保護基準部会 令和8年2月27日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)、これらの表で自分で足し算しても、実際の額と一致しないことがあります。

生活扶助の例示額(令和8年10月1日現在)

厚生労働省のQ&Aでは、世帯の例ごとに生活扶助の額が示されています(出典:厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

世帯の例東京都区部等地方郡部等
3人世帯(33歳・29歳・4歳)168,020円150,370円
高齢者単身世帯(68歳)77,980円69,950円
高齢者夫婦世帯(68歳・65歳)125,460円111,720円
母子世帯(30歳・4歳・2歳)200,050円179,300円

この表の読み方

児童養育加算などを含む、生活扶助だけの額です。家賃(住宅扶助)や医療扶助などは、必要に応じて別に支給されます。年齢と世帯構成を固定した例なので、あなたの世帯の額としては使えません(出典:厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

働く年代の単身世帯の例は、2026年2月の国の審議会(生活保護基準部会)の資料に、令和8年度の基準案として示されています。若年単身(50代)で、1級地-1が77,240円、3級地-2が69,240円です(出典:厚生労働省(社会保障審議会生活保護基準部会資料)「令和8年度生活扶助基準の見直しについて(第55回社会保障審議会生活保護基準部会 令和8年2月27日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。この額は第1類・第2類と特例加算などの額だけで、住宅扶助や各種加算は含みません(出典:厚生労働省(社会保障審議会生活保護基準部会資料)「令和8年度生活扶助基準の見直しについて(第55回社会保障審議会生活保護基準部会 令和8年2月27日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。上のQ&Aの例示とは含む範囲が違うため、そのまま比べることはできません。

加算

世帯の状況によって、生活扶助に加算が付きます(出典:厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

  • 児童養育加算:児童1人につき10,190円。ここでいう児童は、18歳になる日以後の最初の3月31日までの人です。
  • 母子世帯等の加算(1級地/2級地/3級地):児童1人の場合18,800/17,400/16,100円、児童2人の場合23,600/21,800/20,200円。
  • 障害者加算(1級地/2級地/3級地):身体障害者障害程度等級表1・2級に該当する人など27,460/25,540/23,620円、3級に該当する人など18,300/17,020/15,750円。障害者加算と母子加算は、原則として同時には付きません。
  • 冬季加算:寒い時期には、地区ごとに冬季加算が付きます。たとえば札幌市の4人世帯では月額22,270円(10月〜翌4月)です。地域によって、10月〜4月のうち5〜7か月間です(出典:厚生労働省「生活保護制度(厚生労働省 政策について>生活保護・福祉一般)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

住宅扶助・教育扶助など

2026年10月からの見直し

厚生労働省の資料によると、令和8年度の見直しの内容は次のとおりです(出典:厚生労働省(社会保障審議会生活保護基準部会資料)「令和8年度生活扶助基準の見直しについて(第55回社会保障審議会生活保護基準部会 令和8年2月27日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

  • 特例加算は、令和5〜6年度は月額1,000円、令和7年度は1,500円でした。2026年(令和8年)10月から1年間は、1,000円引き上げて1人当たり月額2,500円になりました。
  • 入院患者・介護施設入所者の特例加算は、1人当たり月額1,000円のままです。
  • 見直しで減額になる世帯には、前の基準額を保障する措置が続きます。
  • 令和9年度以降の基準は、令和9年度の予算編成の過程で検討するとされていて、まだ決まっていません。

令和8年10月版の厚生労働省の資料でも、特例加算2,500円が反映されていることを確認しています(出典:厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

級地(地域の区分)の調べ方

級地は、市町村ごとに1級地-1から3級地-2までの6区分です。1級地-1には、東京都の区の存する地域、横浜市、川崎市、大阪市、堺市、さいたま市、川口市などが含まれます(出典:厚生労働省「お住まいの地域の級地を確認(級地区分表)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

厚生労働省の「級地区分表(外部サイト・新しいタブで開きます)」は、平成30年10月1日現在の表です(出典:厚生労働省「お住まいの地域の級地を確認(級地区分表)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。市町村の合併などで変わることもあるため、住んでいる市区町村の福祉事務所で確認してください。

収入として差し引かれるもの

東京都の案内では、収入として扱われるものとして、給与、賞与、農業収入、自営業収入、年金、仕送り、贈与、不動産などの財産による収入、国や自治体の手当、財産を処分した収入、保険給付金、その他の臨時的な収入が挙げられています(出典:東京都福祉局「生活保護制度とはどのような制度ですか。」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。大阪府の案内では、借入金も収入とみなすとされています(出典:大阪府 福祉部地域福祉推進室社会援護課「生活保護制度(大阪府)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

東京都と大阪府の案内では、働いて得た収入からは、交通費や社会保険料などの実費(東京都は税金も挙げています)が差し引かれ、収入に応じた控除も適用されると説明されています(出典:東京都福祉局「生活保護制度とはどのような制度ですか。」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)(出典:大阪府 福祉部地域福祉推進室社会援護課「生活保護制度(大阪府)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。詳しくは働きながら生活保護を受けるときの収入の扱いで説明しています。

よくある質問

一人暮らしだと、いくらになりますか

住んでいる地域と年齢によって変わります。国の例示では、高齢者単身世帯(68歳)の生活扶助は東京都区部等77,980円、地方郡部等69,950円です(令和8年10月1日現在)(出典:厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。これに家賃(住宅扶助)が上限の範囲内で加わり、収入があればその分が差し引かれます(働いた収入は、経費や控除を引いたあとの額)。正確な額は福祉事務所で確認してください。

年金を受け取っていても申請できますか

申請できます。年金は収入として扱われ、最低生活費に届かない分が保護費として支給される仕組みです(出典:厚生労働省「生活保護制度(厚生労働省 政策について>生活保護・福祉一般)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)(出典:厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)(出典:東京都福祉局「生活保護制度とはどのような制度ですか。」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

2026年10月から、どの世帯も金額が上がりましたか

特例加算は1人当たり月額2,500円になりましたが、世帯によっては額が変わらない例もあります。審議会の資料では、1級地-1の高齢単身(65歳)の例で、令和8年度基準案と令和7年度基準がどちらも76,880円でした。これは前の基準額を保障する措置によるものです(出典:厚生労働省(社会保障審議会生活保護基準部会資料)「令和8年度生活扶助基準の見直しについて(第55回社会保障審議会生活保護基準部会 令和8年2月27日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

過去の分が追加で支給されると聞きました

2025年6月の最高裁判決を受けて、平成25年8月から令和8年3月までの間のうち、デフレ調整の影響が及んでいる期間に保護を受けていた人へ、追加給付が行われています(出典:厚生労働省「平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決への対応について」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月9日)。対象となる期間は種類ごとに違い、居宅の生活扶助の基準額は平成30年9月まで、期末一時扶助や一部の加算は令和8年3月までとされています(出典:厚生労働省「最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付額の例/追加給付の対象となる基準生活費・加算等(追加給付額の例・対象期間)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月9日)。その期間にも保護を受けていて今も受給している世帯は、申出などの手続きは不要とされています(出典:厚生労働省「平成25年生活扶助基準改定に関する最高裁判決への対応について」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月9日)。今は受給していない世帯は、当時の自治体への申出が必要で、受付は令和9年7月31日までです(出典:厚生労働省「最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付に係る申出手続について」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月9日)。自分が対象かどうかは、福祉事務所か追加給付相談センターで確認してください。これは毎月の基準額の改定とは別のもので、詳しくは生活保護とは:仕組みと受ける前に知っておきたいことで説明しています。

次にやること

  1. 家賃の上限を確認する:生活保護と家賃(住宅扶助)の上限
  2. 働いた収入の扱いを知る:働きながら生活保護を受けるときの収入の扱い
  3. 申請の手順を確認する:生活保護の申請方法と窓口で伝えること

無料ツール:家計の見える化

手取り収入と支出を入れると、月の収支と、家賃・通信費などの割合を表示します。点数や評価は付けません。

家計の見える化を使う

公式の相談窓口

相談先

  • 福祉事務所(生活保護の相談・申請の窓口)

    生活保護の相談・申請の窓口です。必要な書類が揃っていなくても申請できます。住むところがない人は、今いる場所の近くの福祉事務所に相談できます。

    連絡
    住んでいる地域を担当する福祉事務所の生活保護担当に電話または来所。福祉事務所は、市(区)部では市(区)が、町村部では都道府県が設置しています(一部、福祉事務所を設置している町村もあります)。福祉事務所を設置していない町村では、町村役場でも申請の手続きができます。
    窓口
    住んでいる地域(住むところがない場合は、今いる場所)の福祉事務所

    公式ページで確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)(情報の確認日:2026年10月7日)

    福祉事務所の設置と、町村役場での申請の出典:厚生労働省(外部サイト・新しいタブで開きます)(確認日:2026年10月7日)

番号や受付時間は変わることがあります。かける前に公式ページで確認してください。

関連ツール

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公的情報源

制度確認日:2026年10月7日。この日に上の公的情報源を確認して書いています。制度は改正されることがあり、自治体ごとに違う部分もあります。利用できるかどうかは、各制度の窓口で確認してください。

誤りに気づいたら訂正ポリシーの方法でお知らせください。