生活保護と家賃(住宅扶助)の上限
制度・相談先の確認日:2026年10月7日更新日:2026年10月9日
まず結論
- 住宅扶助は、家賃・地代などを、上限額の範囲内で実費として支給するものです。共益費などは、東京都では生活扶助に含まれます。
- 上限額は、都道府県・指定都市・中核市ごとに国が定め、世帯の人数でも変わります。東京都の単身の例では、1級地53,700円・2級地45,000円・3級地40,900円です。
- 東京都の平成27年の資料では、家賃が上限を超えていると、引っ越し(転居)が必要になることがあるとされています。新しい部屋を決める前に福祉事務所に相談してください。
- 自分の地域の上限額は、福祉事務所(市区町村などの生活保護の窓口)で確認してください。
生活保護の住宅扶助は、毎月の家賃などを一定の範囲内で支給するものです。上限額は全国一律ではないため、この記事の数字は「例」として読んでください。
今すぐ確認すること
- 今の家賃・地代の額と、共益費(管理費)の額を分けて確認する。
- 住んでいる市区町村と、世帯の人数を確認する。
- 一人暮らしなら、部屋の床面積も確認する(東京都の平成27年の資料では、15㎡以下だと上限が下がるとされている)。
- 引っ越しや新しい部屋の契約は、決める前に福祉事務所に相談する。
- 住む所がない人も、生活保護を申請できる。
住宅扶助とは
住宅扶助は、生活保護の8種類の扶助の1つで、住居と、補修その他住宅の維持のための扶助です(法14条)(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。家賃、間代、地代などや、補修費などの住宅維持費を給付するものとされています(出典:厚生労働省社会・援護局保護課「住宅扶助について(第15回社会保障審議会生活保護基準部会 平成25年11月22日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。支給は、定められた範囲内での実費です(出典:厚生労働省「生活保護制度(厚生労働省 政策について>生活保護・福祉一般)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
東京都の案内では、住宅扶助の対象は家賃、間代、地代など住むために必要な費用で、共益費などは生活扶助に含まれると説明されています(出典:東京都福祉局「生活保護制度とはどのような制度ですか。」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。住宅扶助は、日常の生活費(生活扶助)とは別に計算されます(出典:厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
上限額の決まり方
国の審議会の2013年(平成25年)の資料では、家賃などが基準額を超えるときは、都道府県・指定都市・中核市ごとに厚生労働大臣が定める額(限度額)の範囲内になると説明されています(出典:厚生労働省社会・援護局保護課「住宅扶助について(第15回社会保障審議会生活保護基準部会 平成25年11月22日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。そのため、同じ都道府県の中でも、指定都市・中核市かどうかや級地(地域の区分)によって、上限額が違うことがあります。
東京都の資料によると、住宅扶助の基準は2015年(平成27年)7月1日に全国で見直されました。上限額、世帯の人数の区分、地域の区分が見直され、一人暮らしの床面積別の上限額が新しく設けられています(出典:東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
東京都の上限額の例
東京都の資料(平成27年7月1日から)では、上限額は次のとおりです(出典:東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
| 世帯の人数 | 1級地 | 2級地 | 3級地 |
|---|---|---|---|
| 単身 | 53,700円 | 45,000円 | 40,900円 |
| 2人 | 64,000円 | 54,000円 | 49,000円 |
| 3〜5人 | 69,800円 | 59,000円 | 53,200円 |
| 6人 | 75,000円 | 63,000円 | 57,000円 |
| 7人以上 | 83,800円 | 70,000円 | 63,800円 |
- 1級地:特別区(23区)全域と、羽村市・あきる野市を除く24市
- 2級地:羽村市、あきる野市、瑞穂町
- 3級地:日の出町、桧原村、奥多摩町、島しょ(町村部)
この級地の区分も、東京都の平成27年の資料によるものです(出典:東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
単身の額は、令和8年10月の厚生労働省の資料でも、東京都の例として同じ額が示されています(出典:厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。2人以上の世帯の額と、上の級地の区分が現在も同じかは、この記事では確認できていません。東京都以外の上限額も地域ごとに違います。住んでいる地域の額と区分は、福祉事務所で確認してください。
一人暮らしで部屋が狭いとき
東京都の平成27年の資料では、一人暮らしで床面積が15㎡以下の場合、上限額が下がるとされています(緩和措置があるとされています)(出典:東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
| 床面積(単身) | 1級地 | 2級地 | 3級地 |
|---|---|---|---|
| 10㎡超〜15㎡以下 | 48,000 | 41,000 | 37,000 |
| 6㎡超〜10㎡以下 | 43,000 | 36,000 | 33,000 |
| 6㎡以下 | 38,000 | 32,000 | 29,000 |
(単位:円・月額)
現在も同じ額か、緩和措置の内容は、この記事では確認できていません。福祉事務所で確認してください。
上限を超えて認められる場合(特別基準)
東京都の平成27年の資料では、車椅子を使う障害のある人がいる場合や、地域に基準額の範囲内の物件がない場合などに、特別基準を適用できるとされています。たとえば1級地の単身者の特別基準額は69,800円と書かれています(出典:東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。現在の額は、この記事では確認できていません。当てはまりそうな事情があれば、福祉事務所に伝えてください。
家賃が上限を超えているとき
住宅扶助として支給されるのは、上限額の範囲内です(出典:厚生労働省社会・援護局保護課「住宅扶助について(第15回社会保障審議会生活保護基準部会 平成25年11月22日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。東京都の平成27年(2015年)の住宅扶助基準見直しの資料では、基準額を超える家賃の世帯は「転宅が必要となることがあります」(転宅は引っ越しのこと)とされています(出典:東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
引っ越すかどうか、いつ引っ越すか、費用をどうするかは、福祉事務所と相談して決めます。新しい部屋の契約は、先に決めてしまわず、上限額や費用の扱いを確認してからにしてください。
東京都の平成27年の資料には、敷金等は「特別基準額×4」、更新料は「特別基準額×1.5」と書かれています(出典:東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。現在も同じ扱いかは、この記事では確認できていません。契約の前に福祉事務所で確認してください。
持ち家や住宅ローンがある場合
持ち家がある人でも申請できます。住むための持ち家は、保有が認められる場合があります(出典:厚生労働省「生活保護を申請したい方へ(生活保護の申請について、よくある誤解)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。住宅ローンがあるために保護を受けられないということはありませんが、保護費から住宅ローンを返済することは原則として認められません(出典:厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。住宅の補修なども住宅扶助の範囲に含まれていますが(法14条)(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)、実際に認められるかは福祉事務所に確認してください。
住居確保給付金との関係
生活保護とは別に、家賃の支援として住居確保給付金があります。住居確保給付金(家賃補助)は、離職・廃業から2年以内の人などに、市区町村ごとに定める額を上限に、実際の家賃額を原則3か月間(延長は2回まで、最大9か月間)支給するものです。この上限額には、生活保護の住宅扶助額が使われています(出典:厚生労働省「住居確保給付金:制度概要(厚生労働省生活支援特設ウェブサイト)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。収入・資産の要件や求職活動などの要件があります。
2025年(令和7年)4月1日からは、家計を立て直すために家賃の安い住宅へ引っ越す人の転居費用を補助する仕組み(転居費用補助)も始まりました(出典:厚生労働省社会・援護局地域福祉課 生活困窮者自立支援室「令和6年生活困窮者自立支援法等改正への対応ガイド」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。目黒区の案内では、上限は転居先の市区町村の住宅扶助基準額に基づく額の3倍とされています(具体的な額は、転居先の地域や世帯の人数で異なります)(出典:目黒区「住居確保給付金のごあんない(目黒区)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
住居確保給付金の相談窓口は、自立相談支援機関です(出典:厚生労働省「住居確保給付金:制度概要(厚生労働省生活支援特設ウェブサイト)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。どちらの制度が合うか分からないときは、自立相談支援機関か福祉事務所に相談してください。詳しくは住居確保給付金:家賃の支援と転居費用の補助で説明しています。
よくある質問
今の家に住み続けられますか
家賃が上限額の範囲内かどうかで変わります。東京都の平成27年の資料では、家賃が上限を超えている場合は、転居が必要となることがあるとされています(出典:東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。今の上限額と、自分の場合の扱いを福祉事務所に確認してください。
共益費や管理費は、住宅扶助で出ますか
東京都の案内では、共益費などは住宅扶助ではなく、生活扶助に含まれると説明されています(出典:東京都福祉局「生活保護制度とはどのような制度ですか。」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。家賃の額と分けて伝えてください。
生活保護を受けている間に家賃を滞納するとどうなりますか
東京都の案内では、受給中の義務として、家賃や学校に納めるお金を滞納しないことが挙げられています(出典:東京都福祉局「生活保護制度とはどのような制度ですか。」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。払えない事情が出てきたら、早めに担当のケースワーカー(福祉事務所の担当職員)に相談してください。
住む所がなくても申請できますか
申請できます。厚生労働省は、住むところがない人でも申請でき、まずは今いる場所の近くの福祉事務所に相談するよう案内しています(出典:厚生労働省「生活保護を申請したい方へ(生活保護の申請について、よくある誤解)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。手順は生活保護の申請方法と窓口で伝えることで説明しています。
次にやること
- 生活費を含めた全体の額を知る:生活保護の金額(最低生活費)の考え方
- 申請の手順を確認する:生活保護の申請方法と窓口で伝えること
- 家賃が払えず困っている場合:家賃が払えないときにまずやること
- 住居確保給付金を確認する:住居確保給付金:家賃の支援と転居費用の補助
公式の相談窓口
相談先
福祉事務所(生活保護の相談・申請の窓口)
生活保護の相談・申請の窓口です。必要な書類が揃っていなくても申請できます。住むところがない人は、今いる場所の近くの福祉事務所に相談できます。
- 連絡
- 住んでいる地域を担当する福祉事務所の生活保護担当に電話または来所。福祉事務所は、市(区)部では市(区)が、町村部では都道府県が設置しています(一部、福祉事務所を設置している町村もあります)。福祉事務所を設置していない町村では、町村役場でも申請の手続きができます。
- 窓口
- 住んでいる地域(住むところがない場合は、今いる場所)の福祉事務所
公式ページで確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)(情報の確認日:2026年10月7日)
福祉事務所の設置と、町村役場での申請の出典:厚生労働省(外部サイト・新しいタブで開きます)(確認日:2026年10月7日)
自立相談支援機関(生活困窮者の相談窓口)
お金が足りない、家賃や税金・公共料金が払えない、仕事がない、住むところがないなど、生活の困りごとをまとめて相談できる窓口です。家族など周りの人からの相談も受け付けています。
- 連絡
- 住んでいる市区町村の窓口に電話または来所。窓口に行くのが難しい場合は、電話やメールで問い合わせられる場合があります。
- 窓口
- 住んでいる市区町村(全国の窓口一覧から探せます)
- 費用
- 相談無料・秘密厳守
公式ページで確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)(情報の確認日:2026年10月7日)
番号や受付時間は変わることがあります。かける前に公式ページで確認してください。
関連ツール
関連記事
公的情報源
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国
- 厚生労働省「生活保護制度(厚生労働省 政策について>生活保護・福祉一般)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国(ただし保護費は「地域や世帯の状況によって異なります」と明記)
- 厚生労働省「生活保護を申請したい方へ(生活保護の申請について、よくある誤解)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国
- 厚生労働省「生活保護制度に関するQ&A」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国(金額例は東京都区部等/地方郡部等の2区分のみ)
- 厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国(級地6区分×年齢×世帯人員で異なる)
- 厚生労働省社会・援護局保護課「住宅扶助について(第15回社会保障審議会生活保護基準部会 平成25年11月22日 資料4)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国の仕組み(限度額は都道府県・指定都市・中核市ごと)
- 東京都福祉局「「住宅扶助基準額」の見直しについて(平成27年7月1日から)/生活保護「住宅扶助基準額」の見直しについて(PDF・CSV)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:東京都内(級地ごと)。他道府県・市は額が異なる
- 東京都福祉局「生活保護制度とはどのような制度ですか。」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:東京都(相談・申請は区市町村等の福祉事務所、島しょは支庁)
- 厚生労働省「住居確保給付金:制度概要(厚生労働省生活支援特設ウェブサイト)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国(支給上限額=住宅扶助額は市区町村・世帯人数で異なる)
- 目黒区「住居確保給付金のごあんない(目黒区)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:自治体差あり(金額は目黒区の例。上限額・収入基準額・資産額は自治体と世帯人数で異なる)
- 厚生労働省社会・援護局地域福祉課 生活困窮者自立支援室「令和6年生活困窮者自立支援法等改正への対応ガイド」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国(自治体向け資料)
制度確認日:2026年10月7日。この日に上の公的情報源を確認して書いています。制度は改正されることがあり、自治体ごとに違う部分もあります。利用できるかどうかは、各制度の窓口で確認してください。
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