介護費用が払えないとき:高額介護サービス費・施設の食費居住費の軽減・介護保険料の相談
制度・相談先の確認日:2026年10月28日更新日:2026年10月28日
まず結論
- 介護保険のサービスの利用料は原則1割(所得により2割・3割)で、施設では食費・居住費も必要です。所得の低い人や、1か月の利用料が高くなった人には負担を軽くする仕組みがあります。
- 1か月の利用料が上限額を超えると、超えた分が戻る高額介護サービス費があります。市区町村への申請が必要で、上限は所得の区分で決まります。
- 施設やショートステイの食費・居住費は、所得と預貯金が一定以下なら負担限度額認定を受けて軽くできる場合があります(補足給付)。医療費と介護費を合わせた年間の上限の制度もあります。
- 介護保険料が払えないときは、滞納する前に市区町村の介護保険の窓口へ。減免や徴収の猶予は条例で決まり、滞納が続くと利用料の払い方が変わることがあります。
介護保険のサービスを使っている本人と家族に向けた記事です。金額は厚生労働省の介護サービス情報公表システムの解説(2026年10月27日に確認)によるもので、改定で変わります。
今すぐ確認すること
- 介護保険の被保険者証と負担割合証(1割・2割・3割のどれか)
- 本人と世帯の住民税が課税か非課税か
- 直近の数か月の介護サービスの利用料の領収書
- 施設やショートステイを使っている人は、食費・居住費の額と、負担限度額認定証を持っているか
- 本人の預貯金の額(施設の食費・居住費の軽減で確かめられます)
- 同じ世帯の医療費の領収書(医療と介護の合算の制度に使います)
- 介護保険料の通知書と、払えていない月があるか
介護の費用で負担が重くなる部分
介護保険のサービスを使ったときの利用者負担は、費用の1割(一定以上の所得がある人は2割か3割)です。施設を使うときは、これに加えて居住費・食費・日常生活費がかかります。所得の低い人や、1か月の利用料が高くなった人には、別に負担を軽くする仕組みがあります(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。
在宅でサービスを使う場合は、要介護度ごとに1か月に使える量(支給限度額)があり、限度額を超えた分は全額自己負担です。たとえば要介護1は167,650円、要介護3は270,480円が1か月の限度額です(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。ケアプランが限度額を超えていないかは、ケアマネジャーに確かめてください。
どの軽減を確かめるか
| 負担が重いもの | 確かめる仕組み | 申請先 |
|---|---|---|
| 1か月の介護サービスの利用料(1〜3割の部分) | 高額介護サービス費 | 市区町村 |
| 施設・ショートステイの食費・居住費 | 特定入所者介護サービス費(補足給付)=負担限度額認定 | 市区町村 |
| 医療費と介護費の両方が1年間で高い | 高額医療・高額介護合算制度 | 加入している医療保険 |
| 介護保険料 | 保険料の減免・徴収の猶予(条例による) | 市区町村の介護保険の窓口 |
出典:(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第66条・第67条・第142条」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月27日)。どれも申請や相談が必要で、当てはまるかどうかは市区町村や医療保険者が判断します。
高額介護サービス費(1か月の利用料の上限)
1か月の利用者負担(福祉用具の購入費や食費・居住費などは除く)の合計が、所得の区分ごとの上限額を超えると、超えた分が介護保険から支給されます。支給を受けるには市区町村への申請が必要です(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。
| 区分(厚生労働省の解説より) | 上限額(月額) |
|---|---|
| 生活保護を受けている人など | 15,000円(個人) |
| 世帯全員が市町村民税非課税で、公的年金等の収入とその他の合計所得金額の合計が82.65万円以下/世帯全員が市町村民税非課税で老齢福祉年金を受けている人 | 24,600円(世帯)・15,000円(個人) |
| 世帯全員が市町村民税非課税で、上の区分に当たらない | 24,600円(世帯) |
| 市区町村民税の課税世帯〜課税所得380万円(年収約770万円)未満 | 44,400円(世帯) |
出典:(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。「世帯」は住民票上の世帯で介護サービスを使った人全員の負担の合計、「個人」はサービスを使った本人の負担の上限です(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。課税所得がより高い人の区分もあります。
施設の食費・居住費の軽減(補足給付)
介護保険施設に入っている人などで、所得や資産が一定以下の人は、負担限度額を超える居住費と食費が介護保険から支給されます。使うには、市区町村に申請して「負担限度額認定」を受ける必要があります(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。
| 区分(厚生労働省の解説より) | 主な条件 | 預貯金の基準(夫婦の場合) |
|---|---|---|
| 第1段階 | 生活保護を受けている人など | 要件なし |
| 第1段階 | 世帯全員が市町村民税非課税で老齢福祉年金を受けている人 | 1,000万円(2,000万円) |
| 第2段階 | 世帯全員が市町村民税非課税で、本人の公的年金の年収入額とその他の合計所得金額が82.65万円以下 | 650万円(1,650万円) |
| 第3段階① | 同じく82.65万円超〜120万円以下 | 550万円(1,550万円) |
| 第3段階② | 同じく120万円超 | 500万円(1,500万円) |
出典:(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。年金の収入には非課税の年金も含みます。負担限度額(1日あたりの食費・居住費)は、所得の段階・施設の種類・部屋のタイプで違います(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。施設の相談員に、認定を受けるとどのくらい下がるかを聞いてください。
医療費と介護費を合わせた上限(高額医療・高額介護合算制度)
同じ医療保険の世帯で、医療保険と介護保険の両方に自己負担がある場合、1年間の合計が限度額を500円以上超えると、医療保険者に申請して超えた分が支給されます。たとえば市町村民税世帯非課税等の区分の限度額は、75歳以上と70〜74歳の世帯で31万円、70歳未満の世帯で34万円です(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。医療費そのものの負担の軽減は、医療費が払えないときを読んでください。
介護保険料が払えないとき
40歳以上の人は介護保険料を払っています(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「介護保険とは(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月27日)。払えないときは、滞納する前に市区町村の介護保険の窓口に相談してください。
- 減免・徴収の猶予:介護保険法は、市町村が条例で定めるところにより、特別の理由がある人の保険料を減免したり、徴収を猶予したりできるとしています(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第66条・第67条・第142条」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月27日)。どんな場合に当たるかは市区町村ごとに違います
- 65歳以上で滞納が続くと:介護保険法では、65歳以上(第1号被保険者)で要介護・要支援の認定を受けている人が、決められた期間を過ぎても納めないと、災害などの特別な事情がある場合を除き、被保険者証に「支払方法変更の記載」がされたり、保険給付の支払いが一時差し止められたりすると定めています。滞納分を納めたときや、滞納額が大きく減ったときなどは記載が消されます(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第66条・第67条・第142条」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月27日)
支払方法が変わったあとの具体的な払い方や、どのくらいの滞納でそうなるかは、市区町村の窓口で確かめてください。
相談先
- 地域包括支援センター:市町村が設置し、高齢者や介護する家族の相談を受けて、サービスや制度につなぐ窓口です。すべての市町村にあり、市町村によって名前が違うこともあります(出典:厚生労働省(老健局)「地域包括支援センターについて」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月9日)(出典:厚生労働省「認知症に関する相談先」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月9日)
- ケアマネジャー(介護支援専門員):ケアプランの見直しで、支給限度額の中に収まるかを相談できます
- 市区町村の介護保険の窓口:高額介護サービス費・負担限度額認定・保険料の減免の申請先です(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)(出典:デジタル庁(e-Gov法令検索)「介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第66条・第67条・第142条」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月27日)
- 介護のほかに生活費全体が足りないときは、自立相談支援機関や福祉事務所にも相談できます
よくある質問
高額介護サービス費は、自動的に戻ってきますか?
厚生労働省の解説では、支給を受けるには市区町村への申請が必要としています(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。案内の有無や、2回目以降の申請の扱いは市区町村に確かめてください。
預貯金が少しあると、施設の食費・居住費は軽くなりませんか?
補足給付には預貯金の基準があり、たとえば第2段階は単身で650万円(夫婦で1,650万円)です(出典:厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月28日)。基準以下かどうかは、申請のときに市区町村が確かめます。
介護の費用のために、仕事を辞めるべきか迷っています。
地域包括支援センターは、介護する家族の相談も受け、都道府県労働局(介護休業・介護休暇などの相談)とも連携するとされています(出典:厚生労働省(老健局)「地域包括支援センターについて」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月9日)。辞める前に、介護の体制と仕事の両立の方法を相談してください。
次にやること
- 負担割合証と直近の利用料の領収書を用意し、市区町村の介護保険の窓口で、高額介護サービス費と負担限度額認定の申請ができるか聞く
- ケアマネジャーに、今のケアプランが支給限度額の中に収まっているか確かめる
- 年金が少ない人は年金生活者支援給付金も確かめる。医療費も重いときは医療費が払えないときへ
公式の相談窓口
相談先
自立相談支援機関(生活困窮者の相談窓口)
お金が足りない、家賃や税金・公共料金が払えない、仕事がない、住むところがないなど、生活の困りごとをまとめて相談できる窓口です。家族など周りの人からの相談も受け付けています。
- 連絡
- 窓口に電話または来所。窓口に行くのが難しい場合は、電話やメールで問い合わせられる場合があります。
- 窓口
- 住んでいる地域(住むところがない場合は、原則として今いる場所)の窓口。全国の窓口一覧から探せます
- 費用
- 相談無料・秘密厳守
公式ページで確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)(情報の確認日:2026年10月7日)
住むところがない場合の窓口の出典:厚生労働省社会・援護局地域福祉課 生活困窮者自立支援室(外部サイト・新しいタブで開きます)(確認日:2026年10月10日)
福祉事務所(生活保護の相談・申請の窓口)
生活保護の相談・申請の窓口です。必要な書類が揃っていなくても申請できます。住むところがない人は、今いる場所の近くの福祉事務所に相談できます。
- 連絡
- 住んでいる地域を担当する福祉事務所の生活保護担当に電話または来所。福祉事務所は、市(区)部では市(区)が、町村部では都道府県が設置しています(一部、福祉事務所を設置している町村もあります)。福祉事務所を設置していない町村では、町村役場でも申請の手続きができます。
- 窓口
- 住んでいる地域(住むところがない場合は、今いる場所)の福祉事務所
公式ページで確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)(情報の確認日:2026年10月7日)
福祉事務所の設置と、町村役場での申請の出典:厚生労働省(外部サイト・新しいタブで開きます)(確認日:2026年10月7日)
番号や受付時間は変わることがあります。かける前に公式ページで確認してください。
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公的情報源
- 厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「サービスにかかる利用料(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月28日/対象:全国(介護保険の利用者負担と軽減の仕組み。申請先・細かな取扱いは市区町村)
- 厚生労働省(介護サービス情報公表システム)「介護保険とは(介護保険の解説・介護サービス情報公表システム)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月27日/対象:全国
- デジタル庁(e-Gov法令検索)「介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第66条・第67条・第142条」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月27日/対象:全国(減免・徴収猶予の条件は市町村の条例による)
- 厚生労働省(老健局)「地域包括支援センターについて」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月9日/対象:全国(設置主体は市町村。名称は市町村により異なる場合がある=mhlw-ninchisho-soudan)
- 厚生労働省「認知症に関する相談先」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月9日/対象:全国
制度確認日:2026年10月28日。この日に上の情報源を確認して書いています。制度は改正されることがあり、自治体ごとに違う部分もあります。利用できるかどうかは、各制度の窓口で確認してください。
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