引っ越し代を安くする見積もりの取り方:時期・見積書・解約手数料の決まり
制度・相談先の確認日:2026年10月14日更新日:2026年10月16日
まず結論
- 引っ越しは3月から4月に依頼が集中します。時期を選べるなら、混む時期を外すことが費用を抑える近道です。
- 見積もりは原則として無料で、業者は見積書を出す決まりです。複数の業者から見積もりを取り、見積書で、料金の内訳・解約手数料・含まれる作業を比べます。
- 解約・延期の手数料がかかるのは、引っ越しの前々日・前日・当日に取り消したときだけで、上限も決まっています。
- 一括見積もりのサービスは手軽ですが、申し込むと複数の業者から連絡が来ます。国土交通省は、訪問見積もりのうえで業者を選ぶよう勧めています。
- 引っ越しの費用そのものが用意できないときは、先に公的な補助・貸付を確かめてください。
引っ越しの費用は、時期と頼み方で大きく変わります。この記事では、見積もりの取り方と、見積書・解約の決まりを、国の約款(標準引越運送約款)と公的な資料で説明します。
引っ越しの費用が用意できないときは
離職などで収入が大きく減り、家賃の安い部屋に移る必要がある人は、住居確保給付金の転居費用の補助を使える場合があります。部屋を決める前に、住んでいる地域の自立相談支援機関に相談してください(出典:厚生労働省「住居確保給付金のご案内(リーフレット・家賃の補助/転居費用の補助)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。詳しくは引っ越し費用がないときにまとめています。
今すぐ確認すること
- 引っ越しの日をずらせるか(3月〜4月や月末・土日を避けられるか)
- 運ぶ荷物の量(大きな家具・家電、段ボールの数の目安)
- 自分で運べる物・捨てる物・売る物がないか
- 今の部屋の退去の予告期間と、新しい部屋の入居日
- 見積もりを頼む業者の数と、訪問見積もりを受けられる日
時期を選ぶ:3月から4月は混む
国土交通省は、引っ越しは3月から4月にかけて依頼が集中し、3月の引越件数は通常の月の約2倍だとして、混む時期を避けるよう呼びかけています。混む時期を外した人の声として、「3月末の土日の引越と比べて、引越代金が安くなった」などを紹介しています(出典:国土交通省(物流・自動車局貨物流通事業課)「引越時期の分散に御協力をお願いします!(国土交通省 報道発表 令和8年1月28日)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
見積もりの決まり:無料・見積書・内金なし
引っ越しの業者の多くが使う標準引越運送約款には、見積もりについて次の決まりがあります(出典:国土交通省「標準引越運送約款(平成二年運輸省告示第五百七十七号・最終改正 令和七年国土交通省告示第百九十三号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
- 見積もりをしたら見積書を出す。見積書には、料金の合計と内訳・支払い方法・解約手数料の額などを書く
- 見積料は請求しない(下見に費用がかかる場合は、見積もりの前に金額を伝えて了解を得る)
- 見積もりのときに、内金・手付金などを請求しない
- 荷物を受け取る日の3日前までに、見積書の内容に変更がないかを確認する
国土交通省は、引越業者が内金や前払い金(引越当日を除く)を請求することは約款違反なので、払う必要はないと説明しています。また、業者の都合で見積金額を増やすことは認められていません(自分の都合で荷物が増えた場合などは追加料金がかかります)(出典:国土交通省(自動車局)「引越における消費者向けQ&A(平成30年12月・国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
複数の見積もりを比べる
国民生活センターは、複数の業者から見積もりを取り、契約の前によく打ち合わせること、見積書でどんな経費が含まれているか・頼みたい作業が入っているか・要らない作業が入っていないかを確かめることを勧めています(出典:独立行政法人国民生活センター「引越事業者とのトラブルに注意(国民生活センター 子ども・若者サポート情報 第231号・2026年3月12日)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月14日)。
見積書で比べる項目
- 料金の合計と内訳(運賃・作業の料金・オプション)
- 解約手数料・延期手数料の額
- エアコンの取り外し・取り付け、高い所の作業など、当日に追加でかかりそうな作業
- 段ボールなどの資材の料金と、契約しなかったときの扱い
- 荷物を運ぶ日と、到着の日時
国土交通省は、電話だけ・一括見積もりサイトなどの見積もりだけで業者を決めることによるトラブルが多く起きているとして、業者と直接顔を合わせ、訪問見積もりを受けたうえで信頼できる業者を選ぶよう勧めています(出典:国土交通省(自動車局)「引越における消費者向けQ&A(平成30年12月・国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。国民生活センターも、オンラインなどの見積もりが不安な場合は、訪問による見積もりも検討するよう呼びかけています(出典:独立行政法人国民生活センター「引越トラブルにご注意(国民生活センター 2026年2月4日公表)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
段ボールは契約してから受け取る
国民生活センターには、見積もりのときに段ボールを置いていった業者と契約しなかったら、費用を負担して返送するよう言われた、という相談が寄せられています(出典:独立行政法人国民生活センター「引越トラブルにご注意(国民生活センター 2026年2月4日公表)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。国土交通省は、段ボールは業者を決めて契約してから受け取るよう勧めています(電話での申込みも契約とみなされます)(出典:国土交通省(自動車局)「引越における消費者向けQ&A(平成30年12月・国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
業者を選ぶ目安:引越安心マーク
全日本トラック協会は、一定の要件を満たした引越事業者を認定し、「引越安心マーク」を交付しています(出典:国土交通省(自動車局)「引越事業者優良認定制度について(国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月14日)。認定事業者は、標準引越運送約款を守ること、お客様の窓口と責任者を置くことなどが条件です(出典:公益社団法人全日本トラック協会「引越事業者優良認定制度(引越安心マークについて)(全日本トラック協会)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月14日)。業界団体の自主的な認定で、マークのない業者が違法という意味ではありません。
解約・延期の手数料の決まり
解約手数料・延期手数料がかかるのは、自分の都合で、見積書に書かれた荷物の受取日の前々日・前日・当日に取り消したり延期したりしたときだけです。上限は、前々日が見積運賃などの20パーセント以内、前日が30パーセント以内、当日が50パーセント以内です。業者が3日前までの確認をしなかった場合は、解約手数料・延期手数料はかかりません(出典:国土交通省「標準引越運送約款(平成二年運輸省告示第五百七十七号・最終改正 令和七年国土交通省告示第百九十三号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
ただし、すでに行ったエアコンの取り外しや、提供を受けた資材などの費用は、解約手数料とは別に請求されることがあります(出典:独立行政法人国民生活センター「引越トラブルにご注意(国民生活センター 2026年2月4日公表)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
一括見積もりのサービスを使うとき
一括見積もりのサービスは、引っ越しの条件を一度入力すると、複数の業者に見積もりを頼めます。手軽な一方、入力した住所・電話番号などが複数の業者に渡り、業者から電話やメールが来ます。国民生活センターには、見積もりサイトに登録したあと業者から電話があり、申し込んだが解約を希望したら高額の解約料を請求された、という相談も寄せられています(出典:独立行政法人国民生活センター「引越サービス(国民生活センター 各種相談の件数や傾向・2026年7月31日更新)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月14日)。
- 申し込む前に、何社に情報が渡るか、連絡の方法を選べるかを確かめる
- 見積もりが出そろったら、上の「見積書で比べる項目」で比べる
- 電話で「申し込む」と言うと契約とみなされることがある。見積書を確かめてから決める(出典:国土交通省(自動車局)「引越における消費者向けQ&A(平成30年12月・国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)
注意点
- 荷物の破損・紛失は、引越作業日から3か月以内に申し出ないと、業者の責任がなくなります。家の床や壁の傷は約款の対象外で、引っ越しのあと2週間以内くらいを目安に確かめるよう、国土交通省は勧めています(出典:国土交通省(自動車局)「引越における消費者向けQ&A(平成30年12月・国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
- 見積もりのときに、引っ越しとは別にインターネット回線やウォーターサーバーなどを勧められることがあります。本当に必要かを冷静に考えてください(出典:独立行政法人国民生活センター「引越トラブルにご注意(国民生活センター 2026年2月4日公表)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
- トラブルになったときは、消費者ホットライン188で近くの消費生活センターに相談できます(相談は無料・通話料はかかります)(出典:消費者庁「消費者ホットライン」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。
よくある質問
見積もりにお金はかかりますか?
原則としてかかりません。下見に費用がかかる場合は、見積もりの前に金額を伝えて了解を得る決まりです(出典:国土交通省「標準引越運送約款(平成二年運輸省告示第五百七十七号・最終改正 令和七年国土交通省告示第百九十三号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
契約したあと、キャンセルできますか?
できます。荷物の受取日の3日前までなら、解約手数料はかかりません。前々日・前日・当日は、上限の決まった手数料がかかることがあります(出典:国土交通省「標準引越運送約款(平成二年運輸省告示第五百七十七号・最終改正 令和七年国土交通省告示第百九十三号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
心付けは渡したほうがいいですか?
国土交通省は、基本的に心付けは必要ないとしています(出典:国土交通省(自動車局)「引越における消費者向けQ&A(平成30年12月・国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月10日)。
次にやること
- 引っ越しの日をずらせるかを考え、荷物を減らす(使わないスマホを売る)
- 複数の業者から見積書をもらい、合計と解約手数料を比べる
- 住み替えで家賃が本当に下がるかを、総額で計算する(家賃を下げる方法)
公式の相談窓口
相談先
消費者ホットライン 188
近くの消費生活センターなどにつながります。悪質な業者、後払いやカードの現金化、契約のトラブルなどを相談できます。借金の整理そのものの窓口ではありません。
- 連絡
- 電話 188(いやや)
- 窓口
- 全国共通(地元の窓口につながります)
- 費用
- 相談無料(つながった時点から通話料がかかります)
公式ページで確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)(情報の確認日:2026年10月7日)
自立相談支援機関(生活困窮者の相談窓口)
お金が足りない、家賃や税金・公共料金が払えない、仕事がない、住むところがないなど、生活の困りごとをまとめて相談できる窓口です。家族など周りの人からの相談も受け付けています。
- 連絡
- 窓口に電話または来所。窓口に行くのが難しい場合は、電話やメールで問い合わせられる場合があります。
- 窓口
- 住んでいる地域(住むところがない場合は、原則として今いる場所)の窓口。全国の窓口一覧から探せます
- 費用
- 相談無料・秘密厳守
公式ページで確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)(情報の確認日:2026年10月7日)
住むところがない場合の窓口の出典:厚生労働省社会・援護局地域福祉課 生活困窮者自立支援室(外部サイト・新しいタブで開きます)(確認日:2026年10月10日)
番号や受付時間は変わることがあります。かける前に公式ページで確認してください。
関連ツール
関連記事
公的情報源
- 国土交通省(物流・自動車局貨物流通事業課)「引越時期の分散に御協力をお願いします!(国土交通省 報道発表 令和8年1月28日)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月10日/対象:全国
- 国土交通省「標準引越運送約款(平成二年運輸省告示第五百七十七号・最終改正 令和七年国土交通省告示第百九十三号)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月10日/対象:全国(一般貨物自動車運送事業による引越し)
- 国土交通省(自動車局)「引越における消費者向けQ&A(平成30年12月・国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月10日/対象:全国(標準引越運送約款に基づく一般的な説明)
- 独立行政法人国民生活センター「引越トラブルにご注意(国民生活センター 2026年2月4日公表)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月10日/対象:全国(一般的な注意喚起。個々の契約は事業者の約款による)
- 独立行政法人国民生活センター「引越サービス(国民生活センター 各種相談の件数や傾向・2026年7月31日更新)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月14日/対象:全国
- 独立行政法人国民生活センター「引越事業者とのトラブルに注意(国民生活センター 子ども・若者サポート情報 第231号・2026年3月12日)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月14日/対象:全国
- 国土交通省(自動車局)「引越事業者優良認定制度について(国土交通省)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月14日/対象:全国
- 公益社団法人全日本トラック協会「引越事業者優良認定制度(引越安心マークについて)(全日本トラック協会)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月14日/対象:全国
- 消費者庁「消費者ホットライン」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月7日/対象:全国共通番号。つながる先は郵便番号等で案内される地元の市区町村・都道府県の消費生活センター等(受付時間は窓口ごとに異なる)
- 厚生労働省「住居確保給付金のご案内(リーフレット・家賃の補助/転居費用の補助)」(外部サイト・新しいタブで開きます)確認日:2026年10月10日/対象:全国(基準額・上限は自治体ごと)
制度確認日:2026年10月14日。この日に上の公的情報源を確認して書いています。制度は改正されることがあり、自治体ごとに違う部分もあります。利用できるかどうかは、各制度の窓口で確認してください。
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