固定費の見直し:どこから下げると効果が大きいか

制度・相談先の確認日:2026年10月7日更新日:2026年10月7日

まず結論

  • 固定費は一度見直すと、下がった状態が毎月続きます。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の教材も、まず固定費、次に変動費の順で見直すよう勧めています。
  • 効果は「今の月額と見直し後の月額の差×12か月」で比べます。差額が大きく、解約の費用や手間が小さいものから手をつけると効果を確かめやすくなります。
  • 平均と比べるときは注意が必要です。家計調査の単身世帯は平均58.6歳・持家率59%で、家賃の平均には家賃を払っていない世帯も含まれます。
  • 解約金、端末の分割払いの残り、セット割の解除などで、下げたつもりがかえって増えることがあります。手続きの前に確認してください。
  • 支払いがすでに遅れているときは、見直しより先に、止まりそうなものへの対応と相談を優先してください。

家賃やスマホ代のように毎月決まって出ていくお金は、一度下げると効果が続きます。この記事では、どこから見直すと効果が大きいかと、見直すときの注意点をまとめました。

すでに支払いが遅れているときは

家賃・公共料金・借金の返済などがすでに遅れているときは、固定費の見直しより先に、止まりそうなものへの対応と相談を優先してください。全体の動き方は「お金がないときにまずやること」、電気・ガス・水道は「止まりそうなときの対応」、借金は「借金が返せないときにまずやること」にまとめています。

今すぐ確認すること

  • 毎月決まって出ていくお金を、通帳・クレジットカードの明細・契約先の会員ページを見て書き出す
  • それぞれの契約の更新月と、解約するときにかかる費用(違約金・解約金)
  • スマホの端末代金の分割払いが残っていないか、あと何回か
  • 家族割や、光回線とのセット割など、ほかの契約とつながった割引がないか
  • 使っていない定額サービス(サブスク)や会員サービスがないか
  • 国民年金保険料や国民健康保険料で、払えていないものがないか(免除や軽減の申請ができる場合があります)

固定費とは

金融経済教育推進機構(J-FLEC)の教材では、支出を「固定費」と「変動費」に分けています。固定費の例として挙がっているのは、住居費(家賃・駐車場代など)、水道光熱費、通信費(スマホ・ネットなど)、保険料(生命保険・損害保険など)、ローンの返済(住宅・車など)、その他(サブスク・習い事など)です(出典:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「重点テーマ:生活設計・家計管理(+資産形成、金融トラブル)60分講義モデル例(2025年9月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

同じ教材は、見直しのポイントとして「まずは固定費から圧縮、次に変動費の圧縮を行う。」を挙げ、「固定費(住居費・通信費・サブスクなど)は一度見直すと、毎月安定して支出削減できるので効果的です。」と説明しています(出典:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「重点テーマ:生活設計・家計管理(+資産形成、金融トラブル)60分講義モデル例(2025年9月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

どこから見直すと効果が大きいか

効果の大きさは、「今の月額」と「見直し後の月額」の差を12倍した、1年間の差で比べると分かりやすくなります。そのうえで、次の2つがそろうものから手をつけると、効果を確かめやすくなります。

  • 差額が大きい(毎月の金額が大きい費目や、使っていないのに払っている契約)
  • 解約の費用や手続きの手間が小さい(違約金・端末の残り・引っ越し費用などがかからない、または少ない)

無料ツール:固定費の見直しシミュレーター

家賃・スマホ・電気などの月額を入れると、年間でいくらになるか、どこから見直せるかを表示します。

固定費の見直しシミュレーターを使う
費目見直し方の例先に確認すること
通信費(スマホ・ネット)同じ会社でのプラン変更、他社への乗り換え、不要なオプションを外す端末の分割払いの残り、セット割、解約金
住居費(家賃)家賃の低い住まいへの転居、公営住宅への応募引っ越しにかかる費用、使える公的な支援
電気・ガス・水道使い方の見直し、契約内容の確認契約期間、解約するときの費用
保険料保障の内容と保険料の確認解約すると保障もなくなること
サブスク・習い事使っていないものの解約次の更新日、解約の手続き方法
国民年金・国民健康保険の保険料免除・軽減・減免の申請申請の期限、所得の申告
ローンの返済返済が苦しいときは相談窓口へ新たな借入れで返さない

通信費(スマホ・インターネット)

一度見直すと、効果が毎月続く費目です(出典:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「重点テーマ:生活設計・家計管理(+資産形成、金融トラブル)60分講義モデル例(2025年9月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。総務省は、スマホ料金の見直しの手順として、データ使用量を把握する、自分に合った料金プランを選ぶ、不要なオプションを外す、の3つを挙げています。同じ会社でのプラン変更と、他社への乗り換えの2つの選択肢があります(出典:総務省「携帯電話ポータルサイト|1.料金プランを見直してみよう!/3.乗換えのチェックポイントは?」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

2019年10月以降の新しい料金プランでは、違約金はルール上の上限が1,100円です(出典:総務省「携帯電話ポータルサイト|1.料金プランを見直してみよう!/3.乗換えのチェックポイントは?」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。総務省の調査では、新しい料金プランで「安くなった」と答えた人の平均で、年間約2万3千円安くなっていました(2022年2月のウェブ調査)(出典:総務省「携帯電話ポータルサイト|はじめに」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。下がる額は使い方や契約によって違います。手順と注意点は「スマホ代を下げる手順と乗り換えの注意点」にまとめています。

住居費(家賃)

賃貸に住んでいる人にとっては金額の大きい費目ですが、下げるには引っ越しが必要になることが多く、そのための費用もかかります。

公的な支援として、住居確保給付金(窓口は自立相談支援機関)では、家計の改善のために転居が必要な場合に、転居費用の支援も行っています。一定の資産・収入の要件があります(出典:厚生労働省「生活にお困りの方のための支援制度があります(生活困窮者自立支援制度リーフレット)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。家賃の低い住宅への転居のために住居確保給付金の対象を広げる改正は、2025年(令和7年)4月1日に施行されました。それより前の情報には、転居費用の支援が載っていない場合があります(出典:厚生労働省「生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案の概要」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。詳しくは「住居確保給付金」を見てください。

公営住宅は、住宅に困っている収入の少ない人に、低い家賃で提供される住宅です。入居者は原則として公募で、収入の基準や家賃は自治体の条例などで決まります(出典:国土交通省(中部地方整備局)「公営住宅制度の概要(国土交通省 中部地方整備局 掲載資料)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。募集の時期は自治体ごとに違うので、住んでいる都道府県・市区町村で確認してください。

すでに家賃が払えなくなっているときは「家賃が払えないときにまずやること」を先に見てください。

電気・ガス・水道

家計調査の単身世帯では、光熱・水道のうち半分以上を電気代が占めています(下の表)(出典:総務省統計局(e-Stat)「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2025年 第1表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。契約先やプランを変えるときは、契約期間や解約するときの費用を、今の契約先に確認してから手続きしてください。

国の電気・ガス料金支援は、2026年7月使用分〜9月使用分が対象で、申請は不要です。事業者が毎月の料金から値引きする仕組みです。プロパンガスは対象外です(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「電気・都市ガスをご利用するみなさまへ|電気・ガス料金支援(特設サイト)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。2026年10月使用分以降の支援は、10月7日時点の国のページでは確認できませんでした(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「エネルギー価格の支援について|経済産業省・資源エネルギー庁」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。支援の期間中は値引き後の金額が請求されるため、見直しの前と後で請求額を比べるときは、値引きがあった月かどうかも確かめてください。

料金支援を名目にした連絡に注意

国は「値引きを受けるために申請などの手続きは不要であり、個人情報や手数料を求めることはありません」としています(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「電気・都市ガスをご利用するみなさまへ|電気・ガス料金支援(特設サイト)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。支援を名目に個人情報や手数料を求める電話やメールには応じないでください。

保険料

保険料も固定費の1つです(出典:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「重点テーマ:生活設計・家計管理(+資産形成、金融トラブル)60分講義モデル例(2025年9月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。保険は、解約すると保障もなくなります。見直すときは、今の保障の内容と、自分や家族に必要かどうかを確かめてから手続きしてください。迷うときは、下の「家計の相談ができる窓口」で相談できます。

国民年金・国民健康保険の保険料

収入が減って払えないときは、未納のままにせず、免除や軽減の制度を確認してください。

仕事を失ったときの手続きは「失業したら最初にすること」にまとめています。

サブスク・習い事

使っていないのに払い続けている契約は、解約すればそのまま毎月の差額になります。J-FLECの教材は、必要なもの(ニーズ)と欲しいもの(ウォンツ)を分け、欲しいものの中でも優先順位をつけることを勧めています(出典:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「重点テーマ:生活設計・家計管理(+資産形成、金融トラブル)60分講義モデル例(2025年9月)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。クレジットカードの明細やスマホの決済履歴で、毎月の引き落としを1つずつ確かめてください。

ローンの返済

返済が苦しいときに、返すために新しく借りると、多重債務に陥る可能性があります(出典:金融庁「貸金業法Q&A」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。返済の負担そのものを見直す方法は「借金が返せないときにまずやること」にまとめています。

平均と比べるときの注意(家計調査2025年)

総務省統計局の家計調査では、2025年(令和7年)平均の単身世帯の消費支出は、1か月173,042円でした(出典:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。費目ごとの内訳は次のとおりです(単位:円・1か月平均)(出典:総務省統計局(e-Stat)「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2025年 第1表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

費目単身世帯単身の勤労者世帯
消費支出(合計)173,042191,523
住居21,66730,327
 うち家賃地代17,60628,062
光熱・水道13,33311,222
 うち電気代7,3376,033
 うちガス代2,9992,829
 うち上下水道料2,1361,862
通信6,4036,943

この平均をそのまま目標にしないでください

単身世帯は平均年齢58.6歳・持家率59%で、家賃地代を払っている世帯は35.1%です。単身の勤労者世帯は平均43.3歳・持家率34.1%で、家賃地代を払っている世帯は56.3%です。家賃地代の平均は家賃を払っていない世帯も含めた数字なので、賃貸住宅の家賃の相場ではありません(出典:総務省統計局(e-Stat)「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2025年 第1表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

平均より高いか低いかだけでは、良い・悪いは決まりません。住んでいる地域、家族の人数、働き方によって必要な金額は変わります。この記事では、収入に対する固定費の「理想の割合」は示していません。根拠になる公的な基準を確認できなかったためです。

下げたつもりで、かえって増える費用

手続きの前に、次の点を確認してください。スマホの乗り換えで起きやすいものは、総務省も注意を呼びかけています(出典:総務省「携帯電話ポータルサイト|1.料金プランを見直してみよう!/3.乗換えのチェックポイントは?」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

  • 端末代金を分割払いにしている場合、乗り換えても支払いが終わるまで毎月請求が続く
  • 家族割や固定回線とのセット割が外れて、家族や固定回線の料金が上がる可能性がある
  • 携帯料金との合算払いが使えなくなり、ポイントが失効する場合がある
  • テレビCMなどの料金は、割引がすべて適用された「最安値」で表示されている場合が多い
  • 2022年6月30日までの契約やその更新契約は、解約時の請求額の制限の対象外の場合がある

保険を解約すると保障がなくなることや、引っ越しに費用がかかることも、差額と合わせて考えてください。

家計の相談ができる窓口

よくある質問

一人暮らしの固定費の平均はいくらですか?

家計調査(2025年平均)の単身世帯では、住居が21,667円、光熱・水道が13,333円でした(出典:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。ただし単身世帯は平均58.6歳・持家率59%で、家賃を払っていない世帯も含む平均です(出典:総務省統計局(e-Stat)「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2025年 第1表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。若い人や賃貸の人の実感とはずれることがあります。

固定費は手取りの何割までが目安ですか?

この記事では「理想の割合」は示していません。根拠になる公的な基準を確認できなかったためです。割合よりも先に、毎月の収支が赤字になっていないか、払えずに遅れているものがないかを確認してください。家計の見える化ツールで、手取りに対する家賃や通信費の割合を確かめられます(点数や評価は付けません)。

電気・ガス料金の支援を受けるには、申請が必要ですか?

2026年7月使用分〜9月使用分の支援は申請不要で、事業者が料金から値引きする仕組みです。プロパンガスは対象外です(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「電気・都市ガスをご利用するみなさまへ|電気・ガス料金支援(特設サイト)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。10月使用分以降の支援は、2026年10月7日時点では確認できていません(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「エネルギー価格の支援について|経済産業省・資源エネルギー庁」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。

固定費を下げても、生活費が足りません。

自立相談支援機関に相談してください。お金が足りない、家賃や税金、公共料金が払えないといった相談を受け付けています(出典:厚生労働省「生活にお困りの方のための支援制度があります(生活困窮者自立支援制度リーフレット)」(外部サイト・新しいタブで開きます)/確認日 2026年10月7日)。使える制度は「生活に困ったときに使える公的制度一覧」で確認できます。

次にやること

  1. 固定費の見直しシミュレーターで、毎月の固定費と年間額を出す
  2. 通信費から始めるなら「スマホ代を下げる手順と乗り換えの注意点」を見る
  3. 支払いが遅れているものがあれば「お金がないときにまずやること」を先に確認する
  4. 使える制度を「生活に困ったときに使える公的制度一覧」で確かめる

無料ツール:家計の見える化

手取り収入と支出を入れると、月の収支と、家賃・通信費などの割合を表示します。点数や評価は付けません。

家計の見える化を使う

公式の相談窓口

相談先

  • 自立相談支援機関(生活困窮者の相談窓口)

    お金が足りない、家賃や税金・公共料金が払えない、仕事がない、住むところがないなど、生活の困りごとをまとめて相談できる窓口です。家族など周りの人からの相談も受け付けています。

    連絡
    住んでいる市区町村の窓口に電話または来所。窓口に行くのが難しい場合は、電話やメールで問い合わせられる場合があります。
    窓口
    住んでいる市区町村(全国の窓口一覧から探せます)
    費用
    相談無料・秘密厳守

    公式ページで確認する(外部サイト・新しいタブで開きます)(情報の確認日:2026年10月7日)

番号や受付時間は変わることがあります。かける前に公式ページで確認してください。

関連ツール

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公的情報源

制度確認日:2026年10月7日。この日に上の公的情報源を確認して書いています。制度は改正されることがあり、自治体ごとに違う部分もあります。利用できるかどうかは、各制度の窓口で確認してください。

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